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保険者
健康保険事業を運営するために保険料を徴収したり、保険給付を行ったりする運営主体のこと。健康保険の保険者には、1)全国健康保険協会、2)健康保険組合、3)国民健康保険、4)後期高齢者医療広域連合の4種類があります。
- 1)全国健康保険協会は、健康保険組合に加入している組合員以外の被保険者の健康保険を管掌しており、これを、全国健康保険協会管掌健康保険(愛称:協会けんぽ)といいます。
- 2)健康保険組合は、組合員である被保険者の健康保険を管掌しており、単一の企業で設立する組合、同種同業の企業が合同で設立する組合などがあります。
- 3)国民健康保険は、同種の業種または事務所に従事する者を組合員とする国民健康保険組合(以下、国保組合)と、市町村の区域内に住所を有する者を対象とした市町村国保があります。市町村国保は、①②の加入者とその被扶養者、国保組合の加入者と加入者の世帯に属する者、④の後期高齢者医療制度の加入者、生活保護を受けている者以外の者すべてが加入者となります。
加入者は自営業者が多いとされていますが、実際には長引く不況やリストラなどによる無職者が過半数を超えています。 - 4)後期高齢者医療広域連合(以下、広域連合)は、2008年4月に創設された後期高齢者医療制度(長寿医療制度)の運営主体です。対象は75歳以上のすべてと、寝たきりなどで障害認定を受けた65歳から74歳の人です。
広域連合は都道府県ごとに設置され、全市町村が加入しています。地方自治体に定められた「自治体」と同じで、首長が選ばれ、議会もあります。この議会で保険料などを決めるため、都道府県で差があります。保険料には各都道府県に暮らす高齢者の人数、医療費が反映される仕組みです。そのため、保険料が高くなるのを防ぐために、受けることのできる医療が制限される恐れがあります。
また、被扶養者としてこれまで保険料を払っていなかった人も、扶養者が後期高齢者医療に加入した時点で、75歳以上は後期高齢医療、74歳以下は国民健康保険などに加入することになり、保険料を支払わなければなりません。この保険料の負担が生活を脅かす問題になっています。
このように問題の多い医療制度の廃止を求める声が、私たち保険医だけでなく、多くの国民、全国の自治体からあがっています。
診療報酬
医療機関等が医療保険を使った診療(診断・治療など)を行った際に、保険者が支払う医療費のこと。診療の一つひとつには、厚生労働省が点数(1点=10円)を定めています。患者さんは点数に基づいて計算された一部負担金(3割負担など)を医療機関の窓口で支払います。診療報酬の点数は、医科・歯科・調剤の3種類があります。
社会保障カード
年金・医療・介護の3つの制度の被保険者証を1枚のICカード「社会保障カード(仮称)」に統一し、2011年度をめどに導入するとしています。しかし、個人情報漏れや国の情報管理強化の危険性を指摘する声も多くあがっています。
特定健診(特定健康診査)
2008年4月より保険者が実施している40歳以上から74歳を対象とした健診のこと。別名“メタボ健診”。これまでの健診項目に、糖尿病や脂質異常症の検査などが加わりました。特定健診の結果により、特定保健指導や保健指導が行われています。健診や保健指導の結果、データは電子化され、レセプトデータと照合されます。
規制改革会議
2007年1月、安部内閣(当時)が内閣府に設置した組織。日本郵船株式会社や代表取締役会長を議長に、民間企業の社長や大学教授など15人の委員で構成しています。
会議は、産業や事業に対する政府の規制を縮小し、市場主導型の産業のあり方が望ましいとの立場から、日本社会のさまざまな規制の撤廃を提言。医療分野では、保険診療と保険外診療の併用(いわゆる「混合診療」)を患者と医師の合意の下に自由に実施できるようにすることを厚生労働省に求めています。
標準的医療
病気やケガの治療に対して医療保険から給付される医療費を、その病名によって一律に定めること。定めた医療費を超えた場合は全額患者さんの自己負担とする「混合診療」を、企業経営者らで組織する経済同好会が提案しています。
混合診療
日本の医療における保険診療に保険外診療(自由診療)を併用すること。日本の医療保険制度では、保険診療と保険外診療の併用は原則として禁止されています。
合法的に認められている混合診療として保険外併用療養費があります。内容は大きく分けて、①医療保険への適用を検討するための治療や先進医療、②患者さんが入院時に希望して入る差額ベッドなどのアメニティーがあります。
民間保険
日本では公的保障の補助的役割の位置づけで、加入は任意です。契約者の財産や所得に応じて、保険会社が用意するメニューからプランを選びます。近年は、外資系の保険会社による「〇歳まで誰でも加入できます!」といった宣伝が盛んにされています。ちなみに、アメリカでは、患者さんの過去の病歴を理由に、医療費の支払いを受けられないという事例も起こっています。

